2013年02月06日

ドールズ 月下天使

高橋克彦著 ドールズ 月下天使。

このシリーズは、初めからずっと読んでいた。
(といっても本はいつも文庫化されてから買う。
単行本はお財布も読んだ本の置き場所も保たない)

最初の「闇から来た少女―ドールズ」がとても良くて。

もう四半世紀も昔になるのか…。

その次の「闇から覗く顔―ドールズ」までは
たしか中公文庫から出ていた。

表紙のレトロなおかっぱの少女が印象的で、その後
主人公の少女の風貌は、ねこてんの中では、この表紙絵の
少女に固定された。

2冊出てから、ずいぶん長い間シリーズ新刊が出なかったので
おしまいなのかと思っていたら、今度は角川文庫から
「ドールズ 闇から招く声」が刊行されて。

大人の事情はよくわからないが、1冊めと2冊めも今では
角川文庫から出ているようで、あの表紙絵の少女も変わってしまった。

個人的にちょっと残念。

【ここからネタバレ入ります。シリーズ未読の方はご注意ください】
↓     ↓     ↓     ↓     ↓     ↓
↓     ↓     ↓     ↓     ↓     ↓
↓     ↓     ↓     ↓     ↓     ↓
↓     ↓     ↓     ↓     ↓     ↓
↓     ↓     ↓     ↓     ↓     ↓
↓     ↓     ↓     ↓     ↓     ↓
---------------------------------------------------------------------
さて、この3冊めの「ドールズ 闇から招く声」から、おかしいな〜と
思ったんだよね。

「なんか、イメージ違うぞ」と。

装丁のせいだけじゃなくて、1冊めと2冊めに切々と流れていた
目吉センセーの孤独、哀しみ、絶望、妖しさ、ある種の忌まわしさ
みたいなものがきれいに払拭されているじゃありませんか。

いや、そりゃね。

なんか、「この世界は見知らぬ国で、自分はその中にひとりきり」みたいな
描写や「この先、怜ちゃんが大きくなったら(さまざまな生理的違いとか
出てきて気まずいでしょ〜困ったな〜)どうしよう」と悩んでみせる箇所は
あるんだけどね。

もう切なくないんだな。あんまり胸に迫ってこない。

それが故に、超常少女 VS ハイパーボーイみたいなノリになっちゃた。

たぶん、周りの人々がこの異変を受け入れ過ぎなんだよ。
そしてセンセーを愛しすぎ。
怜ちゃん、完璧にないがしろだもの。

でも目吉センセー好きだし、いっか。
ぼんやりと続刊いつかな〜とか思ったりすっかり忘れてたり。

そしたら最近気づいたんだけどなんと、すでに2年前に文庫化されていた。

前作のこともあり、タイトルの「月下天使」にも嫌な予感を覚えつつ
まあ腐れ縁感覚で購入して読んだのが、今回の表題の「ドールズ 月下天使」。

おっさんが主人公のシリーズ物で「〜天使」とか言い出したらろくなことはないというのは
大昔、平井和正せんせいのアダルトウルフガイシリーズの「人狼天使」を
読んで以来の私的な教訓(偏見ともいう)です。

でも、やっぱり教訓は正しかったなあ…というのが正直な感想。

余命いくばくもない、美人薄命を地で行っているようなヒロインが
唐突に出てきて、センセーと最強タッグを組んじゃう。

前作でも思った「怜ちゃんないがしろ現象」ここに極まれり。

誰も、江戸時代のおっさんに身体を乗っ取られてタバコも酒も
強制摂取させられている小さな女の子のことなんか、
これっぽっちも考えちゃいねえ。

父親である真司さんは、安定の「マダオ(注1)」だしな。
※注1 人気漫画「銀魂」に登場するダメな中年男の蔑称。
   「まるで だめな おっさん」の略

で、なんだか西洋風の悪魔のくせに日本の山村に昔から棲んでいる
箱神様とかいう強敵が登場して、アクションものともホラーともつかない
意味不明な展開になったところで、次回に続く〜

えーっと・・・・・・(・ω・;)

・・・・・これって話ばかりどんどん広がって未完のままやたら冊数だけ増えて、
どんどんグダグダになって収集つかないまま放置される典型的なやつですか?

前出の平井和正せんせいのあのシリーズや、愛してやまない夢枕獏さんの
あのシリーズやこのシリーズや…亡くなったので止むを得ない部分も
あったのかもと贔屓目に見るしか無い栗本薫御大のあのシリーズや…

ねこてんの頭の中に、かつて胸をときめかして新刊を買いに走った
数々の長大なシリーズが走馬灯のように駆け巡ったのでありました…とさ。





posted by ねこてん at 12:57 | Comment(1) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。今日、書店でドールズ最終巻が出ているのを見て、なんとなく検索して、ここにたどりつきました。
私も、主人公たちのレイちゃんの扱いがひどすぎると思っていたので、こちらのブログの内容にほっとしました。
確か、レイちゃんがハンバーグが食べたい、と言っただけでわがままだのなんだのと主人公は考えていたような。私も月下天使までは読んだんですが(ハードカバーで買いました!当時は内容に期待してました)、最終巻どうしようかなぁ。どうでもいいなぁ、とう感じです。作者さん、子供にほんとうに関心がないんでしょうね。
とりとめない書き込みになりました。では。
Posted by at 2015年05月23日 19:37
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
ナプロキセン
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。